SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)プラットフォームの個人名データ不正利用に関する問題点と、それを放置した場合の影響について、ブログ記事形式でまとめました。

はじめに

SNSは多くのプロフェッショナルが利用しています。しかし、一部の企業がSNSのデータを不正に収集した情報をビジネスに利用している実態があります。本記事では、こうした行為の問題点と関連企業のリスクについて解説します。

SNSデータの不正利用の実態

一部の企業が、SNSのデータをクローリングやスクレイピングによって収集し、独自のデータベースを構築しています。これらの企業は、収集したデータを基に以下のようなサービスを提供しています:

不正利用企業の主張と問題点

これらの企業は、以下のような主張をしています:

  1. 法的見解: 当社の弁護士が法的に、問題ないといっている。だから、大丈夫です。
  2. 公開情報の利用: SNSの情報は公開されているため、利用は合法だと主張。
  3. ビジネス価値の創出: データを活用することで新たな価値を生み出していると主張。


しかし、これらの主張には以下の問題があります:

  1. SNS企業の利用規約違反
  2. 個人情報保護法( https://www.mhlw.go.jp/shingi/2004/06/s0623-15h.html )やGDPR( https://www.ppc.go.jp/enforcement/infoprovision/EU/ )などのプライバシー法違反の可能性
  3. SNS企業の知的財産権侵害
  4. 不正競争防止法違反〈https://www.jpo.go.jp/news/shinchaku/event/seminer/document/chizai_setumeikai_jitsumu/30_text.pdf 〉の可能性

SNSの人物情報を無断で収集・利用することは、法的・倫理的に深刻な問題があり、正当化することは困難です。

SNS企業が被る被害

SNS企業は以下のような被害を受けています:

データ収集企業と利用企業のリスク

個人情報保護法違反で検挙された企業の謝罪会見では

データ収集企業のリスク

  1. SNS企業からの法的措置
  2. 規制当局からの罰金や処罰
  3. ユーザーからの集団訴訟
  4. レピュテーションの低下


データ利用企業のリスク

  1. 違法に取得されたデータの利用による法的リスク
  2. プライバシー侵害に関する訴訟リスク
  3. レピュテーションの低下(参考: https://the-owner.jp/archives/4684 )
  4. コンプライアンス違反による取引先からの信頼喪失

正しいビジネス推進のために

不正に収集されたSNSデータを利用せず、正しいビジネスを推進するためには:

  1. SNS企業の公式APIを利用している会社を選ぶ
  2. ユーザーの同意を得た上でデータを収集・利用している会社を選ぶ
  3. プライバシーポリシーを遵守し、透明性を確保している会社を選ぶ
  4. 倫理的なデータ利用ガイドラインを策定・実行している会社を選ぶ
  5. 現在お使いのサービスの遵法情報であると確認した会社を選ぶ

まとめ

SNSのデータを不正に収集・利用することは、短期的には利益をもたらすかもしれません。しかし、長期的には法的リスクやレピュテーション(評判)の低下など、大きなデメリットをもたらす可能性があります。

企業は、コンプライアンスを重視し、ユーザーのプライバシーを尊重した正しいデータ利用を心がけることで、持続可能なビジネスを構築することができます。

SNSのデータを利用する際は、常に倫理的・法的な観点から慎重に判断し、適切な方法でのみ活用することが重要です。