【営業が汲み取るべきポイント】
① 新規事業開発部の“昇格”=企業が「攻め」にシフトしているサイン
- 組織を昇格させるということは、経営がその部門の“重要性を高めた”という意思表示。
- 特に新規事業開発部の昇格は、以下のような意図がある可能性が高いです:
背景の仮説 | 企業の意図・事情 |
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事業の多角化 | 既存ビジネスだけでは成長限界が見えてきた |
新たな市場開拓 | デジタル領域、海外、異業種連携などへの拡大 |
社内資源の再配置 | より大きな予算と裁量を持たせ、意思決定を加速 |
経営直結のプロジェクト化 | 新規事業を経営の主導課題とする意思決定 |
➡️この部署は今後、外部との連携や情報収集、実証実験などが増えていくと考えられます。
② 山田太郎さんは“変革を推進する旗振り役”
- 社内的には「期待されている人」。ただし、「何を生み出すのか?」「いつ結果を出せるのか?」というプレッシャーと説明責任を抱えている状況
- 経営層の意思で、新規事業を「戦略中核」として位置づけた証拠。山田部長に対して、“成果”と“スピード”がより強く求められているフェーズ
【営業が取るべき具体的行動】
ステップ1:ニーズの仮説立て
自社の商材が、「新規事業開発部のミッション」にどう関係するかを想像し、以下のような切り口で整理します:
可能性のあるニーズ | 対応する商材例 |
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新規事業テーマの探索 | 市場調査・顧客データ・コンサルサービス |
検証・実証の加速 | PoC支援、ツール導入、社外パートナー連携 |
アイデア管理・意思決定支援 | アイデア管理ツール、ダッシュボード |
チーム立ち上げ支援 | ワークショップ、人材教育、協業支援ツール |
ステップ2:アプローチの言語化(メール・電話・訪問トーク)
メール文面
件名: 新規事業開発部のご昇格に伴うご支援のご提案
本文:
〇〇様
突然のご連絡失礼いたします。〇〇株式会社の△△と申します。
このたび、御社の新規事業開発部が昇格されたとの情報を拝見し、新たなミッションのもとでより実行力のある組織へと転換されたことと存じます。
当社では、大手企業様における新規事業の企画〜PoC〜実行支援に数多く関わっており、特に「短期間で成果を可視化できる支援」に強みがございます。
ぜひ一度、貴部門の現状や今後の方向性をお聞かせいただけませんでしょうか?
10〜15分ほど、お打ち合わせの機会をいただけましたら幸いです。
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〇〇株式会社
△△(氏名)
TEL:xxx-xxx-xxxx
MAIL:xxx@xxx.co.jp
電話トーク
新規事業開発部のご昇格、誠におめでとうございます。
実行フェーズに入り、成果創出のスピードが求められるタイミングかと存じます。
当社では、短期PoCやスモールスタートの事業支援実績が豊富にあり、御社のお取り組みに貢献できるのではと考えております。
訪問トーク
昇格により新規事業開発部門がより経営戦略の中核に位置づけられていると伺っております。
このようなフェーズでは、確実に一歩を進める支援が求められるかと思います。
当社で支援してきた他社の実行事例をベースに、御社に合わせた形でご提案させていただければと思います。
ステップ3:行動アクション
- 昇格した背景(経営方針・中期計画・成長戦略)を調査
- 責任者(部長・役員)の発信やインタビュー、過去プロジェクトをチェック
- スモールスタート可能な新規事業支援メニューを再整理(PoC設計、外部連携、ユーザー調査など)
- 他社での「昇格直後の支援成功事例」を用意し、信頼を得られる資料に落とし込む
- 「新規事業部門の立ち上げ・昇格支援実績」など、相手の立場で役立ちそうな資料を1〜2枚にまとめて準備
- 新たに巻き込まれる可能性のある経営企画/事業開発/DX推進部門にも横展開を検討
まとめ:行動アクションの基本は「追う・探る・提案する」
新規事業開発部の昇格は、企業が“未来に向けた投資”を本気で始めたサインです。
営業としては、この変化をチャンスと捉え、
- ニーズを先読みして仮説を立てる
- タイミングを逃さずキーマンに直接アプローチする
- 「支援できること」にフォーカスした提案を行う
追う
- 昇格の背景やミッション変更、組織再編の狙いをリサーチ
探る
- 昇格により求められる成果、具体的な課題(スピード・実行力)を仮説で探る
提案する
- 成果につながる実行支援を「早く・軽く・確実に」始められる提案として提示