【営業が汲み取るべきポイント】
① 物流部の“新社名化”=組織が独立性を強め、新たな成長戦略に舵を切った可能性
新社名(子会社化やブランド刷新)には、以下のような背景がよくあります:
背景の仮説 | 企業の意図・事情 |
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グループ内物流から外販強化へ | 他社案件の受託開始、収益化戦略への転換 |
サプライチェーン全体の効率化 | 倉庫・輸送・管理業務の再構築 |
ブランドイメージの刷新 | なる「物流担当」から「戦略ロジスティクス企業」へ進化 |
グローバル展開やEC対応強化 | 多拠点対応、24時間体制などスケール対応が必要 |
DX・自動化対応を本格化 | TMS/WMS導入、RPA、ロボットなど導入が進行中 |
➡️企業が物流部門を“単なる後方支援”から“経営貢献型”に変えようとしている可能性が高いです。
② 山田太郎さんは「新ブランドの責任者」=構想・実行・成果すべてを背負うキーマン
- 新社名を冠する部門・組織の責任者は、ブランドの立ち上げ・事業構想・体制整備の中心人物
- 社内外に成果を示すプレッシャーが強く、外部パートナー選定やソリューション導入に対して極めて前向きな立場
- 社名に責任が乗るポジションで、経営からも注目されている
- 対外的な信用・実績を早く作る必要がある(短期成果が求められる)
- 既存業務の見直しと、新体制構築を同時に進める多忙な立場
- システムや設備選定に迫られており、外部提案を受け入れる余地がある
【営業が取るべき具体的行動】
ステップ1:仮説立て(なぜ新社名としてしたのか?)
- 「グループ内外向け物流の最適化やDX化を強化したいのでは?」
- 「業務プロセスの見直しや新システムの導入を検討しているのでは?」
- 「新社名のもとで、ブランド構築・サービス開発を行っていく計画では?」
仮説 | 営業側の提案切り口 |
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①グループ外への外販を本格化したい 物流部を“儲かる事業”に変えるため、独自ブランドを立ち上げた | 受発注・顧客管理システム(CRM/SFA) 外販向けWebサイト・問い合わせ対応の構築 サービスメニュー・提案書のテンプレート化支援 |
②経営戦略上の柱として物流を据えたい 存在感と注目度を上げて、社内外にアピールするため | KPI管理・可視化ダッシュボード(PowerBI等) ロジスティクス戦略立案支援(BPR・中計サポート) プレゼン・報告書の標準フォーマット支援 |
③ブランド刷新で物流のイメージを一新したい 旧体制からの脱却、スマートな印象づけを狙っている | デジタルツール導入(WMS/TMS/RPAなど) 倉庫・配送の可視化支援 新ブランド用のロゴ・マニュアル・サイト構築支援 |
④DX・自動化を推進する“変革の旗印”として社名を刷新 | 多言語対応ツール・在庫管理システム(グローバル対応) 海外物流・拠点間連携の業務設計支援” |
ステップ2:アプローチの言語化(メール・電話・訪問トーク)
メール文面
件名: 新社名スタートに伴う物流業務支援のご提案
本文:
〇〇様
突然のご連絡失礼いたします。〇〇株式会社の△△と申します。
このたび、貴社物流部門が〇〇ロジスティクス株式会社として新たに社名変更されたとの情報を拝見し、ご連絡差し上げました。
新社名のもとで、今後さらなるサービス品質や業務効率の向上、外部対応の強化を図られるタイミングかと存じます。
弊社では、物流業務の最適化・自動化・業務支援に関するソリューションをご提供しており、
貴社の新体制に合ったご支援ができると考えております。
ご都合のよいタイミングで10〜15分ほど、お話をお聞かせいただけましたら幸いです。
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〇〇株式会社
△△(氏名)
TEL:xxx-xxx-xxxx
MAIL:xxx@xxx.co.jp
電話トーク
物流部門が新たに社名変更されたと伺い、新体制で業務再構築や外販拡大に取り組まれているかと存じます。
当社では、物流機能の効率化やシステム最適化を支援しておりますので、一度ご紹介の機会をいただければとご連絡しました。
訪問トーク
御社物流部門が〇〇ロジスティクスとして再スタートされたと拝見しました。
新ブランドのもと、業務改善やサービス強化が重要なフェーズかと存じます。
当社では、物流現場の可視化や自動化支援に関する事例も多くございますので、ぜひ一度情報交換させていただければと思います。
ステップ3:行動アクション
- 新社名の背景・目的・役割(プレスリリース、登記、グループ報など)を確認
- 組織変更後のキーパーソン(新会社の社長/業務統括責任者)を特定
- 物流業務支援に関する自社の提案内容を整理(WMS、TMS、RPA、アウトソーシングなど)
- 同様の社名変更・物流子会社化事例をベースに、支援事例を資料化
- 親会社との関係維持+新社との新規提案の両輪で動く
まとめ:行動アクションの基本は「追う・探る・提案する」
物流部門の新社名変更は、“事業としての物流強化”という企業姿勢の表れです。
この変化のタイミングに寄り添った提案ができれば、新会社のパートナーとして長期的な関係構築が見込める絶好の営業機会です。
追う
- 新社名変更の背景(方針・事業化・外販)を調査し、組織構造を把握
探る
- 新会社として抱える物流効率化・コスト最適化・ブランド強化などの課題を仮説立てして探る
提案する
- 「物流業務の再構築を支える支援策」を、スモールスタート可能な形で提案