【営業が汲み取るべきポイント】
① 改組・改編・再編=「製品開発の方向性や進め方」が変わるタイミング
製品設計部の組織再編は、次のような背景がある可能性があります:
背景の仮説 | 企業の意図・事情 |
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製品戦略の見直し | 開発対象の入れ替え・重点領域の変更 |
設計業務の複雑化 | 効率化やプロセスの標準化が急務 |
DX推進 | CAE、PLM、図面共有などのIT導入加速 |
グローバル対応・部門間連携強化 | 海外拠点や製造部門との連携強化が必要 |
品質・コスト・納期への圧力 | フロントローディング、開発期間短縮ニーズが高まっている |
➡️再編とは、設計の進め方・開発体制・開発ツールの見直しの前触れとも言えます。
② 山田太郎さんは“新たな役割を背負った責任者”
- 再編後の製品開発設計部の部長というポジションは、単に部門を「統括する」だけではなく、
- “再編の目的を実行フェーズで形にする”ミッション
- 経営からの視線 「再編したからには何か成果を出してほしい」
- 現場からの視線 「現場が使いやすい体制・ツール・プロセスを整えてほしい」
- 自身の課題感 「短期間で方向性を定め、適切な外部リソースを見つけたい」
【営業が取るべき具体的行動】
ステップ1:仮説立て(なぜ統合したのか?)
- 「複数の設計部門を統合したことで、プロセス標準化やデータ一元化が課題では?」
- 「再編に伴って、設計・開発のスピードを上げるツールやフローが必要なのでは?」
- 「設計と製造・品質管理との連携強化を進めたいのでは?」
仮説 | 営業側の提案切り口 |
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研究成果の実用化・事業化を急ぎたい | プロトタイプ開発支援、PoC支援、パートナーマッチング |
顧客起点のソリューション開発を強化したい | 顧客インサイト分析、ニーズ収集支援、ペルソナ設計支援 |
組織横断でR&Dを推進したい | ナレッジ共有ツール、開発支援SaaS、コラボ支援サービス |
開発スピードを上げたい | 業務プロセス改善ツール、開発プロジェクト管理支援 |
ステップ2:アプローチの言語化(メール・電話・訪問トーク)
メール文面
件名: 設計部門再編に伴う開発効率化支援のご提案
本文:
〇〇様
突然のご連絡失礼いたします。〇〇株式会社の△△と申します。
このたび、御社にて製品設計部門が再編されたとの情報を拝見し、ご連絡差し上げました。
設計体制の見直しや統合のタイミングでは、開発スピードの向上や設計業務の標準化など、多くの課題が発生するかと存じます。
弊社では、製品設計現場における業務効率化・システム整備・設計支援ツール導入に多数の実績がございます。
10〜15分ほどお時間をいただけましたら、御社の現状や構想に合わせたご支援の可能性をお話しできればと考えております。
――
〇〇株式会社
△△(氏名)
TEL:xxx-xxx-xxxx
MAIL:xxx@xxx.co.jp
電話トーク
御社の設計部門再編に伴い、業務フローや設計プロセスの見直しが進んでいるかと拝察しております。
当社では、設計業務の最適化やツール導入支援などをご提供しておりますので、一度ご相談させていただければと思いご連絡しました。
訪問トーク
設計部門が再編されたことで、部門間の連携や設計データの統合、開発プロセスの効率化がテーマになっているかと存じます。
当社では、製品設計の各プロセスに合わせた最適な支援ソリューションをご用意しております。ぜひ、御社の課題をお聞かせいただけませんか?
ステップ3:行動アクション
- 改組・再編の具体的な内容(統合/分割/他部門との統合など)を調査
- 新たな体制図・役職者(設計部門長・技術統括・PMなど)を特定
- 設計・開発現場向けの支援ソリューション(PDM/PLM、CAD連携、プロジェクト管理など)を整理
- 同様の再編事例をもとにした導入成果資料を準備
- 製品企画・生産技術・品質管理など周辺部門にも波及アプローチを準備
まとめ:行動アクションの基本は「追う・探る・提案する」
製品設計部の改組/再編は、企業のものづくりの基盤が見直されている重要な時期です。
そのタイミングに寄り添った提案ができれば、設計部門との信頼関係を築き、中長期的なパートナーシップにつながります。
追う
- 再編の背景(事業戦略・グローバル展開・コスト改革など)と組織の変化を把握
探る
- 設計部門で起きている現場課題(業務負荷・ツール非統一・スピード低下)を仮説で探る
提案する
- 設計開発業務を支える具体的なソリューションを、部門再編フェーズに最適化して提案